飼い方・育て方

【猫のストレス解消法】猫のストレス5大要素とその解消法を徹底解説

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猫はストレスを感じやすい動物であることをご存じでしょうか?
「昔から猫は神経質だというけど、飼い主にできることはあるの?」
「ストレスがたまったら、猫はどうなるの?」
目に見えないストレスに対しては、どのように対処すべきか分からない点も多いのではないかと思います。
そこで、この記事では、猫の主なストレス要因を5つ紹介したうえで、解消法について解説します。

1.猫のストレスを見逃さない5つのポイント

「猫もストレスを感じるの?」

「言葉が話せないから、猫のストレスを理解するのはすごく大変そう・・・」

飼い主としての責任を果たし、ご自身のペットをしっかり育てるには、やはりストレスを見逃さずにケアしたいものです。

猫はストレスがたまってくると、言葉こそ話せるわけではありませんが、しっかりと意思を主張してきます。

この章では、猫のストレスを見逃さないために、ストレスを抱えた猫が起こしがちな行動について解説します。

1-1. ポイント① ごはんを食べない

人間と同じように、猫もストレスがたまってくると食が細くなり、ごはんをあまり食べなくなったり、水を飲まなくなったりしてしまうことがあります。

あるいは、ストレスが原因で病気を発症してしまい、その結果食欲不振になっていることもあります。

時には、24時間以上餌を食べないこともあります。

例えば、ごはんを食べなくなったときに、以下のような要因があれば猫が大きなストレスを感じているかもしれません。

  • 引っ越しや部屋の移動、使用しているグッズの変更など、猫にとっての環境が大きく変わった
  • 新たな家族が増えた(逆に減った)
  • 同じ家で他の動物を新たに飼い始めた
  • 動物病院へ通院・入院・お預かり

1-2. ポイント② 病気や体調不良の症状

ストレスを抱えた猫は病気や体調不良など、ストレスがそのまま体調に反映されてしまうことがあります。

例えば、ストレスで胃腸の動きが乱れることから吐いてしまったり、便秘になってしまったりするなどの症状です。

一過性の嘔吐や便秘は猫によくみられる症状ですが、長く続くときや症状が明らかに普段と異なる場合には、早急に動物病院を受診すべきです。

猫のストレスが起因するとされる代表的な病気に下部尿路疾患の「特発性膀胱炎」があります。

1-3. ポイント③ 過剰なグルーミング(毛づくろい)や自傷行為

そもそもグルーミング(毛づくろい)には、毛並みをそろえるほかに、気持ちを落ち着かせる役割があるといわれています。

猫が何度も何度も繰り返してグルーミングをしているときは、何とかして気分を落ち着かせようとしているというわけです。

どの程度から「過剰な」というかについてですが「猫の体毛が抜けてしまうほど」が一つの目安です。

また、過剰なグルーミングは、特定の箇所を集中してグルーミングするという特徴があります。

過剰なグルーミングがエスカレートすると、手足や尻尾を噛むといった自傷行為に発展してしまうこともあります。

舐めたり噛んだりしてしまうことで湿疹や皮膚炎の原因になってしまうこともあります。

また、手足を舐めるばかりではなく、タオル・ひも・ビニールなどを食べてしまう誤食ケースもあり注意が必要です。

なお、過剰なグルーミングを行う場合、必ずしもストレスが要因とは限りません。

他に、皮膚病やアレルギーの発症などの可能性もあるので、注意が必要です。

1-4. ポイント④ 粗相をしてしまう

通常、猫は決まった場所でトイレをしますが、ストレスが溜まっているとトイレ以外の場所で粗相をするようになってしまいます。

高齢猫の場合、痴ほうや足腰の病気の可能性もありますが、健康な成猫が粗相を繰り返す場合はストレスによるものの可能性が考えられます。

下部尿路疾患とストレス性疾患は区別が難しいため、獣医師に相談しましょう。

1-5. ポイント⑤ 夜中に鳴いたり走ったりしてしまう

通常よりも激しく鳴いたり、走り回ったりするときにも、ストレスが溜まっている可能性があります。

夜中によくみられるのが特徴的です。成猫の場合、有り余ったパワーを発散するために走り回るといわれています。

また、高齢猫の場合には、痴ほうや自分自身の体調の変化の不安などから、夜鳴きをするようになるといわれています。

2.猫のストレスの5大要因

「ストレス社会」ともいわれる人間の世界では、ストレスの要因を数えていけばキリがないかもしれません。

仕事・家庭・人間関係・お金などなど、あらゆるものがストレス要因となる可能性を持っています。

では、猫の場合はどうでしょうか?一体、猫はどのようなものに対してストレスを感じやすく、様々なサインを出すようになるのでしょうか?

この章では、猫のストレスの5大要因について紹介します。

2-1. ストレス要因① 環境変化

「犬は人につき、猫は家につく」ということわざにもある通り、縄張り意識の強い猫は生活環境をとても大事にする生き物です。

従って、猫が普段過ごしている環境に大きな変化があったときには、やはり大きなストレスを感じてしまいます。

具体例を紹介します。

  • 引っ越しによって、猫の生活場所そのものがガラッと変わってしまった
  • 食器やトイレなど日常的に使用するものを交換した
  • アロマオイルや香水やたばこなど、猫にとって不快な匂いが発生している

以上のような状況が続くと、猫はストレスを感じてしまう可能性があります。

2-2. ストレス要因② 大きな音

聴覚の鋭い猫は、大きな音がとても苦手です。

猫よりも聴覚のずっと弱い人間でさえ、隣家や上下階の生活音が非常に気になるものです。

アパートなどの集合住宅では、騒音トラブルもたびたび起こっています。

猫の場合も次の音に注意する必要があります。

  • 猫の近くで飼い主が大きな音を出している
  • トイレやご飯の食器の近くで、テレビや掃除機などの家電製品の音が響いている
  • ご近所や自宅での工事の騒音

人間にとっては気にならなくても、猫にとっては大音量であることを強く意識する必要があります。

2-3. ストレス要因③ 生理現象が気持ちよくできない

猫にとっての主な生理現象には、次のようなものがあります。

  • 食事
  • トイレ
  • 爪とぎ

例えば、一つ上で紹介した食事やトイレの近くで大きな音がしているケースは「生理現象が気持ちよくできない」要因の例でもあります。

他に、「爪とぎの場所がない」「トイレが汚れていて、落ち着かない」などが考えられます。

生理現象が気持ちよくできないことは、猫にとって大きなストレス要因となります。

2-4. ストレス要因④ 外敵

猫は、非常に警戒心の強い動物でもあります。

そのため、外敵や外敵と思われる存在を認識した場合には、強いストレスを感じてしまいます。

最もよくある事例としては、猫の複数飼育をするケースです。

飼い主さんとしては「一人で過ごすよりも、仲間がいた方が楽しいに違いない」と考えるかもしれませんが、猫にとってはストレスとなる可能性があります。

犬やウサギなどの猫以外の動物を同じ空間で飼う場合についても同様です。

基本的に猫は群れない動物であるため、飼い主さん以外は全て「外敵」とみなすと考えた方が良いでしょう。

2-5. ストレス要因⑤ 運動不足

運動が大好きな猫にとって、運動不足は大きなストレス要因です。

特に室内飼いの猫の場合には、行動範囲が限られるため、どうしても運動不足になりがちです。

いつもゆっくり眠っているイメージのある猫ですが、元々猫は狩猟動物なので体を動かすことが大好きです。

特に外猫は、屋内の猫に比べ外出できない時のストレスはかなり精神的に負担がかかります。

3.猫のストレス解消のために飼い主ができることとは?

ペットの猫がストレスを感じているとわかったときに、飼い主さんとしては何とかストレスを解消してあげたいと思いますよね?

この章では、猫のストレス解消のために飼い主さんができることについて解説します。

3-1. 対策① 環境を整える

最初に意識したいのは、猫の環境をしっかりと整えることです。

特に引っ越しなどの大きな環境の変化があったときは、猫が慣れるまでの間に落ち着いて過ごせるように環境を整えるように努めましょう。

具体的な方法としては、次のような対策が考えられます。

  • お気に入りのおもちゃやマットなど、できるだけ猫が落ち着ける環境を準備する
  • 古くなった日用品を交換するときには、ある日突然新しいものに交換するのではなく、新しいものに少しずつ慣らしてから古いものを処分する
  • 環境をできるだけ変えない
  • 猫の縄張りの中に、外敵を侵入させない(極力、他のペットを飼わないなど)

3-2. 対策② 高低差を意識して運動不足を解消する

室内で猫を飼うときには、どうしても運動不足はつきものです。

おもちゃやグッズを使って運動不足を解消する方法を考えている飼い主さんも多いと思いますが、ここでカギになるのは「高低差」です。

キャットタワーを用意したり、階段の上り下りをしたりするなど、猫が自然と高低を使って遊べるようにすると運動不足やストレスの解消に効果的です。

3-3. 対策③ トイレや爪とぎの環境を用意する

生理現象を気持ちよくできるようにするための対策も効果的です。

具体的には次の対策が考えられます。

  • トイレをきれいに清掃しておく
  • トイレの数は飼育頭数プラス1用意する
  • 猫の好みの食器を用意する
  • いつでも爪とぎができる場所を用意しておく

以上のように、猫にとっての生理現象が自然に行えるようにすることで、ストレス軽減をはかります。

3-4. 対策④ おいしいご飯やおやつを用意する

ここまでの3つの対策は、原因に対する対処法でしたが、最後に紹介するのは猫にとってのご褒美です。

おいしい食事によってストレスが大きく緩和されるのは、人間も猫も同じことです。

そして、ペットフードの中には、ストレスケアに適した成分が配合されたものもあります。

ここで紹介したいのは、原材料にGABAを含んだ「ビューティープロ キャット」です。

GABAはアミノ酸の一種で、ストレスを低減してくれる作用があるといわれています。

年齢に合わせて子猫用、成猫用のラインナップや、用途に合わせて去勢後用のフード等があります。

おいしいものを、猫にあったタイプのフードで与えられるよう様々なラインナップがありますので、是非ご確認ください。

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4.ストレスを放置すると病気や問題行動にもつながる

最後に、ストレスをそのまま放置したり、対応を先延ばしにしたりしておくことの危険性についても紹介しておきます。

長期的に猫がストレスを抱えたままになったり、ストレスが大きくなってしまったりすると、病気や問題行動に発展する可能性があります。

問題行動とは、次のような行動です。

  • 夜鳴き
  • 他の猫とのけんか
  • スプレー行動(マーキング行為の一つ。トイレ以外の場所でおしっこをして、なわばりを主張する行動)

また、ストレスによって生じる病気は以下の通りです。

  • 分離不安症(強い不安から、粗相をしたり威嚇して大声で鳴いたりしてしまう)
  • 風邪など体調不良(ストレスがたまると、免疫が弱くなってしまう)
  • 伝染性腹膜炎/猫エイズ/猫白血病(ストレスによってウイルスが猫の体内で変異し、発症してしまう)
  • 猫の特発性膀胱炎

また、猫も人間と同様に「心の病気」になってしまうことも知られています。

ストレスによる問題行動やこれらの病気は、発情期に多く関係していることが多いので、去勢手術・避妊手術を行うことで軽減されることがあります。

獣医師に相談されることをお勧めします。

以上のように猫のストレスが大きくなると、猫にとっても飼い主さんにとっても非常につらいことになってしまうため、早急な対応を心掛けたいものです。

5.まとめ

猫も人間と同じように、ストレスを抱えてしまいます。

そして、言葉で表現できない分、猫のストレスは問題行動や体調に表れてしまいます。

ペットの猫と楽しく健康な日々を過ごすためには、飼い主さんがいち早く猫のストレスに気が付いて、対処をすることが大切です。

猫のストレス要因には、以下の5つがあります。

  • 環境変化
  • 大きな音
  • 生理現象が気持ちよくできない
  • 外敵
  • 運動不足
  • 発情期

これらの要因に思い当たる点があり、体調不良や問題行動などの症状があらわれている場合には、この記事を参考にして早急に対応してください。

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