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犬の便秘・下痢の対処法!原因や病院に行く目安の解説

犬の便秘や下痢によって元気がなかったり動きが緩慢になり、不安に思うことはないでしょうか。原因を探ってはみたものの、はっきりとわからず、今すぐ動物病院を受診するべきか迷っている方もいると思います。 本記事では、犬の便秘・下痢の原因や対処法・予防法について解説します。愛犬が便秘や下痢で苦しむ前に適切な対処ができるよう、知識を深めておきましょう。

犬の便秘の原因と対処法

犬に排便がなく、以下の症状を引き起こしている場合は便秘の可能性があります。

  • お腹が張っている
  • 排便の姿勢をとっても便が出ない
  • お腹を揉むと固くなった便に触れる

便秘には次の原因が考えられるので、適切に対処していきましょう。

食事が合っていない

不溶性食物繊維(水に溶けない食物繊維)を含むフードを過剰に食べると、便の量が増えたり硬くなったりして便秘の原因になります。

また、水分不足になると便が硬くなり、排便しづらいことがあります。その対処法として、食事を見直し、便に水分を保持しやすい水溶性食物繊維(水に溶ける食物繊維)をバランスよく摂取するように心がけましょう。また、フードをぬるま湯や野菜の煮汁でふやかしたりウェットタイプのフードを取り入れることもおすすめです。

運動不足

運動不足が続くと、腸の働きが弱くなり、便秘の原因になります。腸内環境を整えるためにも毎日の散歩を日課にして、ボール遊びやドッグランなどでの適度な運動を心がけましょう。愛犬の体調や季節・天気によっては毎日の散歩が難しいこともあります。そんな場合は、家の中でおもちゃや知育トイなどを使いながら体を動かす工夫をしてあげましょう。

生活環境の変化

トイレの場所が変わったり、汚れたりすると排泄を我慢することがあります。また、引っ越しやペットホテル・病院などに預けたことで緊張状態になり、便秘を引き起こす場合もあります。なるべく生活環境が変わらないように工夫し、犬が落ち着いて暮らせるようサポートしてあげてください。

薬の副作用

疾患の治療をするために服用している薬の副作用で便秘を引き起こす場合があります。もし、薬を服用し始めたタイミングで便秘が起こる場合は、薬を処方してもらった動物病院に相談しましょう。

病気

主に以下の病気が起こると、排便が困難になり、便秘につながります。

  • 腸閉塞(何らかの異物で腸が塞がれて正常な機能が果たせない)
  • 肛門のう炎(肛門のうに炎症が起こる)
  • 直腸憩室炎(直腸の一部が膨らんで空洞ができる)
  • 直腸脱(肛門から直腸が反転する)
  • 会陰ヘルニア(陰部から肛門までの筋組織にヘルニアが起こる)

上記以外にも、脊髄疾患や前立腺疾患、ホルモン疾患や慢性腎臓病などが原因となって便秘につながる場合があります。便秘以外にも下痢や嘔吐、食欲不振などが続く場合は動物病院を受診しましょう。

犬の便秘を予防する方法

犬の便秘を予防するには、日頃から便の状態や硬さを観察しておき、いち早く異変に気がつけるようにしておくことが大切です。いつもより硬い便や、コロコロとした便、細い便、乾燥した便が出た時、排便時に痛がっている時は注意が必要です。

便秘の症状が出た場合は、食事の見直しや適度な運動に加え、お腹のマッサージを試してみてください。手をあたためてから犬の下腹部を「の」の字を書くように優しくマッサージすることで腸の動きのサポートにつながります。

一方で、便秘の原因が病気に起因している場合は、マッサージが逆効果になるケースがあります。そのため、マッサージをする際は、 獣医師の診察を経て犬が病気でないことを確認できている状態で実践しましょう。

犬の下痢の原因と対処法

下痢は便の硬さによって以下の3種類に分類されます。

  • 軟便(比較的軽度な下痢であり、食欲があって元気であれば問題ない場合が多い)
  • 泥状便(軟便より柔らかく、便の形が維持されない)
  • 水様便(サラサラとした液状の便であり、体内の水分を失いやすい)

犬の下痢には、急性下痢慢性下痢の2種類があります。数日から2週間以内に治まる下痢を急性下痢、3週間以上続く下痢を慢性下痢と呼びます。

整腸剤や下痢止めなどの対症療法で症状が治まる急性下痢の場合は、必ずしも検査や継続的な治療をする必要はありません。一方で、対症療法を経ても改善せず、3週間以上続く慢性下痢の場合は検査を実施し、原因に応じた治療を受ける必要があります。
いずれかの便が出た場合は、以下の原因を踏まえ、対処法を実践してみてくださいね。

食事

食べたものが原因となって下痢につながるケースとして、以下が考えられます。

  • フードの食べ過ぎ(過食)
    フードのパッケージ記載の給与量を守って適切な食事量を心がけてください。
  • 急なフード変更
    フードの切り替えには1週間~10日間ほどかけて新しいフードの割合を徐々に増やし、慣らしていきます。
  • 脂肪分の過剰摂取による消化不良
    脂肪分の高いフードやおやつは避けましょう。
  • 散歩中の拾い食い
    拾い食いはクセになりやすいので、日頃から「いけないこと」と教えることが大切です。
    万が一、拾い食いをした場合はおやつと交換し、落ち着いて口から出すようにしてください。
  • 生の食物・傷んだ食物
    肉や魚などは生食を避け、食中毒予防のためにも、最低でも82℃で10分間加熱が必要です。また、品質の落ちた食物や生ごみの誤食をしないよう、廃棄の際はにおい漏れに注意しましょう。
  • 冷たい食物
    電子レンジや湯せんで少しあたためることがおすすめです。
  • 食物アレルギー
    愛犬のアレルゲンとなる食物を把握し、うっかり口にしないよう注意しましょう。
  • 食物不耐性(乳糖など特定の食物を消化できない状態)
    体質的に消化できない食物がある場合は、フードやおやつに含まれていないかどうか確認し、口に入れない配慮が必要です。

ストレス

長時間の留守番や引っ越し、トリミングや旅行などの環境の変化によってストレスが起こると、下痢になる場合があります。使い慣れたおもちゃや毛布を持って行くなど、なるべく犬にストレスがかからないよう、リラックスしやすい環境を整えてあげることが大切です。

寄生虫

回虫症や瓜実条虫症(うりざねじょうちゅうしょう)などを引き起こす寄生虫が原因で下痢になる場合があります。
まれに、子犬を新しく迎え入れるタイミングで発見されるケースがあるので、下痢に加えて嘔吐などの症状が見られた場合は、動物病院を受診することがおすすめです。便検査や虫下しによる治療を受ける必要があります。

ウイルス・細菌

例えば、以下のウイルス・細菌に感染すると、下痢を引き起こす可能性があります。

  • ジステンパーウイルス感染症
  • パルボウイルス感染症
  • サルモネラ菌
  • 大腸菌

ジステンバーウイルス、パルボウイルス感染症についてはワクチン接種が推奨されています。
万が一、これらに感染した場合は、動物病院の受診が必要です。

薬の副作用

細菌に感染した場合に使用される抗生物質は、腸内細菌に影響を及ぼし、下痢を引き起こす原因になります。また、悪性腫瘍の治療で使用される抗がん剤は腸粘膜に影響を与え、下痢を誘発する場合があるでしょう。いずれの場合も薬を処方してもらった動物病院に相談しましょう。

病気

主に以下の病気にかかると、消化器の働きが弱まり、下痢につながります。

  • 膵炎(膵臓に炎症が起こる)
  • 慢性腸症(慢性的に腸に炎症が起こる)
  • 胃腸管リンパ腫(血液細胞の中のリンパ球ががん化したもの)
  • 腸閉塞(何らかの異物で腸が塞がれて正常な機能が果たせない)
  • 会陰ヘルニア(陰部から肛門までの筋組織にヘルニアが起こる)

嘔吐や下痢などに加え、黒色便・鮮血便・水様便・白色便などが出る場合は、速やかに動物病院を受診しましょう。

犬の下痢を予防する方法

犬の下痢を予防するためには過食・誤食・誤飲の防止ストレスの予防に加え、ワクチン接種をおこない、細菌感染を防ぐことが大切です。

原因の早期発見・早期治療を心がけることで重症化を防止できたり、進行を遅らせたりできるので、日頃から愛犬の様子を観察し、異変がある場合は速やかに動物病院を受診しましょう。

まとめ

犬が便秘や下痢になる原因には、食生活を含む生活環境や薬の副作用、寄生虫・細菌・病気などが関係しています。

これらを予防するためには、適切な生活環境を整え、ワクチン接種や定期的な健康診断を受けることが肝心です。

もし、便秘や下痢に加えて嘔吐や食欲不振などが続く場合は、速やかに動物病院を受診し、適切な治療を受けましょう。

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