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猫の食欲不振は病気が原因とは限らない!?食べてもらうための対処法

愛猫が急にごはんを食べなくなると、元気そうに見えても心配になりますよね。真っ先に浮かぶのは病気や体調不良ですが、実は人間では考えられない意外なことが原因になっている場合もあります。飼い主さんが不安を解消できるように、この記事では食欲不振が問題となる目安の時間、原因、工夫と対策を紹介します。

どれくらいの時間、ごはんを食べないと食欲不振?

食欲不振とみなされる時間と、猫の年齢は下記のとおりです。

1~2か月 8時間
2~3か月 12時間
3~4か月 16時間
1歳以上 24時間
参考:食欲不振|JBVP一般社団法人 日本臨床獣医学フォーラム

上記はあくまでも目安時間ですが、この時間を超えた場合は注意が必要です。ほかに見られる様子や変化を併せて確認し、総合的に判断を行いましょう。病気の症状も見られる場合は、すぐに動物病院を受診してくださいね。

食べない時間が長くなるとどうなる?

食事量や飲水量が減ると脱水を引き起こしやすくなります。ごはんは食べないけど、水は飲むという場合も、脱水により喉が渇いている可能性もあるでしょう。子猫の場合は低血糖による症状が出ることもあり、注意が必要です。

また、ごはんを食べないことによって脂肪が急速に分解され、肝臓に蓄積することで、脂肪肝を引き起こす危険性もあります。とくに肥満猫が脂肪肝を引き起こしやすいといわれているため、「太っているから少しくらい食べなくても大丈夫」と考えず、食欲不振が見られたら早めに動物病院を受診するようにしましょう。

食欲不振のときに考えられる7つの原因

猫はさまざまな理由から食欲不振に陥ります。必ずしも病気というわけではなく、猫の習性に起因していることもたくさんあるため、まずは原因を探ってみましょう。

加齢

加齢によって、消化器官が衰えたり、噛む力や飲み込む力が低下したりするため、食欲低下につながっている可能性があります。猫のシニア期は8歳頃からと考えられており、毛並みが悪くなる、白い被毛が増える、寝ている時間が長くなる、などの特徴がみられるため、老化の兆しが現れているかを確認してみましょう。

環境の変化によるストレス

猫は安定した環境を好む生き物です。何をストレスに感じるかは個体によって異なりますが、来客がきた、食器の種類や高さが変わった、部屋の香りが変わったなど、些細な変化でストレスを感じる場合もあります。直近で環境の変化がなかったか思い出してみましょう。

偏食

フードの開封から時間が経ち、鮮度が低下したことで香りや風味が落ち、偏食につながることもあります。それ以外にも、フードの種類が変わった、飽きた、気まぐれ、実ははじめから好みではなかったなど、好き嫌いが原因になっていることもあるでしょう。

発情期

発情期を迎えると、食事がおろそかになることがあります。発情している場合、オスは大声で鳴く、攻撃的になるなどの特徴がみられ、メスは甘えてすり寄る、自分の首や頭をこすり付けるなどの特徴がみられます。食欲不振のほかにいつもとは違う行動がないかチェックしてみましょう。

季節の変わり目

夏は気温や湿度が上がり、いわゆる夏バテのような状態で食欲が落ちることがあります。反対に、冬はおなかが冷えることで食欲不振につながるといった直接的なことから、動くのが面倒になり、運動量が減るという間接的な原因も挙げられます。

運動不足

室内で暮らす猫は動ける空間も狭いため、運動不足になることがあります。消費カロリーが少ないため、少量のフードでも満足してしまうのです。

病気

人間と同じく、病気によって食欲が低下することがあります。発熱、嘔吐、下痢、血尿、呼吸が荒い、急激な体重の減少、毛艶などといった病気のサインが現れているかどうかを確認しましょう。

食欲を取り戻す・食欲不振を回避するための4つの工夫

病気の治療を除き、猫がごはんを食べなくなったときに、飼い主さんができる工夫はたくさんあります。食欲不振を招かないような環境づくりをしておくことも大切です。

フードの見直し

食べ飽きや偏食が原因の場合は、一度フードを見直すことがおすすめです。また、急なフードの切り替えは、猫の警戒心を強めます。切り替える際は、今まで与えていたものに新しいフードを少しずつ混ぜ、徐々に新しいフードの割合を増やしましょう。

鮮度が偏食の原因になっている場合は、少量を複数回に分けて小まめに与えるといいでしょう。小分けのパッケージであれば、早めに使い切ることができて便利です。

また、ドライフードが苦手な猫には、お湯や猫用のミルクでふやかして与える、フードをレンジで温めて猫の嗅覚を刺激するなど、フードの与え方を工夫するのもひとつの手です。

おやつを与え過ぎない

猫とのコミュニケーションやごほうびに便利なおやつですが、あまり与え過ぎると、満腹になりごはんを食べなくなってしまいます。加えて、おやつは嗜好性が高いものが多く、偏食を助長させてしまう可能性も。成猫になってからの偏食を正すことは難しいので、おやつの与え過ぎには子猫のうちから気をつけましょう。

運動量を増やす

運動によって食欲を取り戻すこともあります。キャットタワーを置く、高さのあるケージに変えるなど、高低差をつくることで自然と運動をしやすい環境作りを心がけてみましょう。おもちゃを使用し、コミュニケーションをとりながら飼い主さんと遊ぶことはストレス発散にもつながります。

安心できる環境をつくる

猫の生活に影響を及ぼすことがあらかじめわかっている場合、徐々に変化を取り入れる、愛用品を継続して使うなどの工夫をしましょう。猫がストレスを感じてしまったとしても、逃げたり、隠れたりできる場所を作るのがおすすめです。

食欲不振のサインを受け取れるように、日頃から観察をしましょう

食事の食べ残しの量や、うんち・おしっこといった排せつ物の状態や頻度は食欲不振を知らせる大切なサインです。普段から猫の様子をしっかり観察し、すぐに変化に気がつけるようにしたいですね。そして、食欲不振の見極めは難しいため、困ったときは自己判断をせずに動物病院を受診しましょう。

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