Beauty Journal【ビューティージャーナル】

老化?それともストレス?猫の毛並みが悪くなる原因とお手入れ方法

たくさんある猫の魅力のなかでも、被毛の触り心地を一番に挙げる人も多いのではないでしょうか。被毛には体を守る役割があり、毛並みの良し悪しは現在の猫の状態を表すバロメーターでもあります。もし、ツヤがなくなる、毛割れする、薄くなる、脱毛するなどの様子が見られる場合、猫の体に何かしらの変化が起こっている可能性があります。そこで、この記事では毛並みが悪くなる原因、改善、お手入れの方法を紹介します。

猫がグルーミング(毛づくろい)をするのはなぜ?

猫の被毛には体温調節や、外部の刺激から体を保護するといった大切な役割があります。猫は表面がザラついた舌でグルーミングを行うことにより、被毛を清潔に保っています。ほかには、気持ちを落ち着かせるためや、ほかの猫とのコミュニケーションのために舐め合うこともあります。

毛並みが悪いときに考えられる7つの原因

猫の毛並みが悪くなる原因もまたさまざまですが、主に以下のようなケースが考えられます。

加齢

加齢によって被毛の質が低下し毛量が減るため、毛並みが悪くなることもあります。個体差もありますが、猫は8歳からシニア期に入るため、加齢による影響で毛質に変化が起きているのかもしれません。

換毛期

一般的に1年に2回、春から夏、秋から冬といった季節が変わる時期に被毛が生え変わります。季節に応じた毛質の変化により、一時的に抜け毛が多くなったり、手触りが変わったりするため、毛並みが悪いと感じることがあります。

グルーミング不足

グルーミングが不足する理由の一つに、肥満が挙げられます。体が重くなったことで、動くことがおっくうになったり、脂肪に妨げられて舌が届かなかったりするのです。また、加齢がグルーミング不足の要因になることもあります。

ストレス

何らかのストレスが原因で過剰なグルーミングを行い、毛並みの悪化を引き起こすことがあります。食欲が低下する、トイレ以外の場所で排泄する、激しく鳴くなどの行動が見られる場合、愛猫はストレスを感じているかもしれません。

乾燥

乾燥によって皮膚の表面を守る皮脂が失われ、被毛のツヤが失われることがあります。特に冬場は乾燥しやすいため、季節が関係していないか考えてみましょう。その他には、過剰なシャンプーが乾燥の原因になることもあります。

アレルギー・皮膚疾患

ノミやダニの寄生、細菌やカビの感染による皮膚疾患やアレルギーによって引っ掻き、脱毛を起こしている可能性もあるでしょう。猫カビと呼ばれることもある皮膚糸状菌症は、人間に感染することもあるので動物病院を受診し、適切な治療を施しましょう。

病気や体調不良(脱水症状など)

内臓疾患が原因で下痢や嘔吐を繰り返し、脱水症が起こり、毛並みが悪化することもあります。つまんだ皮膚がもとに戻りにくい、おしっこの色が濃いなどが脱水のサインです。

食事や生活環境の見直し

飼い主さんの行動次第で、毛並みの悪化を未然に防ぐこともできます。今一度、食事や生活環境を見直してみましょう。

健康チェック

体重、口腔内の状態、グルーミングの頻度、皮膚の状態、食べ残し、排泄の量などに変化がないかチェックしましょう。日頃から猫の健康や行動を観察しておくことは、良質な毛並みの維持にもつながります。

フードの見直し

今の食事で栄養が足りているのか見直すことが大切です。とくに加齢により食事量が減ったのであれば、栄養素が不足している可能性があります。

生活スペースの掃除

猫が過ごしている部屋や寝ているベッドが清潔に保たれているかどうかもチェックしましょう。汚れは毛並みや健康に影響を与えるため、こまめな掃除が大切です。

また、日光は、被毛を消毒する効果が期待できるため、日あたりのよさもチェックしてみましょう。

毛並みのツヤを保つお手入れ方法

ブラッシングをすることで、ツヤのある毛並みの維持や、マッサージ効果による血行促進が期待できます。また、ブラッシングは大切なコミュニケーションでもありますので、以下のポイントをおさえて、こまめなケアを行いましょう。

長毛種・短毛種に合うブラシの選び方

長毛種には目が細かいスリッカーとコームを併用するといいでしょう。短毛種の場合、毛を絡めやすく、使用後のお手入れが簡単なラバーブラシがおすすめです。 ブラッシングに慣れるまでは、手でなでて触られることへの抵抗をなくすことからはじめるとよいでしょう。グローブタイプのブラシや専用のスプレーも便利です。

ブラッシングのコツ

毛の長さによっても、ブラッシングの方法は異なります。

長毛種の場合、まずは被毛が絡まりやすい脚の付け根、耳の後ろなどをコームでほぐします。その後で、スリッカーを使って全身を整えます。種類や個体差にもよりますが、食事や排せつ物の汚れが毛につきやすいため、こまめにブラッシングを行ってあげましょう。

一方、短毛種は触られることが好きな顔周りからはじめ、背中、お尻をブラシでなでます。週に1~2回程度、行うように心掛けましょう。 猫が触られて気持ちがいいと感じるのは頭、あごの下、背中です。お腹や敏感な足先、尻尾はNG。尻尾の付け根をトントンと叩くのは好みが分かれやすいため、触っても問題ない場所を探っていきましょう。

毛並みは猫からのサイン!

猫の毛並みは、そのときの猫の状態を表しています。普段から生活環境を整え、こまめなブラッシングを心掛けましょう。日々の観察を続けることで、体調の変化、病気の早期発見ができ、結果的に毛並みの維持にも繋がります。

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